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睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠中に無呼吸や低呼吸の状態になり、睡眠が妨げられる状態です。この状態が続くと熟睡ができず、睡眠不足の原因になり、眠気により集中力低下や交通事故、循環器系疾患の発病のリスクにもなります。
原因
睡眠時無呼吸症候群の原因は大きく分けて、①閉塞性睡眠時無呼吸症候群、②中枢性睡眠時無呼吸症候群に分けられます。
日本では、睡眠時無呼吸症候群の中で約9割の方が①の閉塞性睡眠時無呼吸症候群が原因と言われています。
①閉塞性睡眠時無呼吸症候群
閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に気道が閉塞することで発症します。閉塞する原因としては、肥満、顎の骨格が小さい、扁桃肥大、舌の巨大化、軟口蓋低位などがあります。
②中枢性睡眠時無呼吸症候群
中枢性睡眠時無呼吸症候群は、主に脳から呼吸指令が出ないことで発症します。この場合、気道が閉塞されていないので、いびきが出ないのが特徴です。主に慢性心不全、脳血管障害の患者様に多く見られます。
症状
- 睡眠中に呼吸が止まる
- 大きないびきをかく
- 日中の眠気があり、集中力低下
- 起床時の頭痛
- 熟睡感がない
- また下記のリスクが増加します高血圧、糖尿病、脳血管障害、虚血性心疾患などの発症リスクが増加する
検査について
①簡易検査
- 睡眠時の呼吸状態や心拍数、酸素飽和度(SpO2)などを測定できる携帯型の検査装置を貸し出し、自宅で検査ができます。検査セットをご自宅に郵送し、ご自身で寝る前に装着され、翌朝検査機械を外し、返送していただきます。
- AHI(無呼吸低呼吸指数:睡眠1時間あたりの無呼吸あるいは低呼吸状態の平均回数)が40以上の重症の時は、この検査だけでCPAPの治療適応になります。AHIが40未満の場合は下記の精密検査に進みます。
②精密検査
(1)在宅PSG(ポリソムノグラフィー)検査
- 脳波・胸部腹部の換気運動などもさらに詳しく検査でき、睡眠時無呼吸症候群の診断に関して簡易検査より詳しく検査ができます。在宅で検査できるのが利点で、入院すると緊張して眠れない方などにも有用です。また入院検査より費用が安く済みます。
- 当院でも検査可能で、検査セットをご自宅に郵送し、ご自身で寝る前に装着され、翌朝検査機械を外し、返送していただきます。
- AHIが20以上ならばCPAPの適応となります。
(2)入院PSG検査
- 睡眠時無呼吸症候群の診断以外に、中枢性過眠症や周期性四肢運動障害などの睡眠関連運動障害、レム睡眠行動障害などの睡眠随伴症などによる睡眠障害も診断可能です。
- 1泊入院が必要であり、ご希望があれば検査施設をご紹介させていただきます。
治療について
睡眠時無呼吸症候群の重症度によって治療法が選択されます。
軽症の患者様
- オリジナルマウスピースを製作し、睡眠時に装着して下顎を前方へ数㎜ずらして気道を確保する方法。
- 肥満による気道閉塞が原因の方は減量も行っていきます。
中等症以上の患者様
- CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)が行われます。これは睡眠時に鼻マスクを装着し、加圧した空気を送りこむ治療法です。空気で気道を押し広げることで、睡眠時に鼻呼吸が可能となり、いびきが軽減されます。なお治療期間中は、定期通院していただく必要があります。
上記のほか、扁桃の肥大であれば摘出術を行うなど手術療法が検討されることもあります。
睡眠時無呼吸症候群を治療する事で日中の眠気の改善、集中力の改善、高血圧の改善に繋がる事もありますので心当たりのある方はぜひご相談ください。