肺がんとは

肺がんのイメージ画像

悪性腫瘍のうち、肺で発生したものを肺がんと言い、最も死亡率が高いがんとされています。50歳以上になると罹患率は上昇し、さらに喫煙者は発症リスクが高くなります。なお非喫煙者の方でも、肺がんを発症する可能性はあります。

肺がんは、大きく分けると小細胞がんと非小細胞がんに分類されます。小細胞がんは増殖しやすいのが特徴で、病状も非小細胞がんと比較すると早く進行するため、治療内容が他の肺がんとは異なります。また非小細胞がんは、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん等に分けられますが、その中でも腺がんの患者様が多くみられます。またがん細胞に遺伝子変異があると内服の抗がん剤が効きやすかったり、免疫チックポイント阻害薬が効きやすいタイプがあったりと種類によって治療法が異なります。

症状については、初期は症状が出にくいとされており、発見されるのは健診やがん検診等などの機会がほとんどです。また、ある程度まで病気が進行すると、咳・痰、血痰、息切れ、胸痛、背中の痛み、体重減少、食欲不振などの症状がみられるようになります。

検査について

肺がんの疑いのある方には、胸部X線検査、胸部CT検査、喀痰細胞診などの検査を行います。その結果、より精密な検査が必要と判断されると、生検(気管支鏡検査、経皮的針生検等)も行います。がんの診断が確定した後は、全身検索をしてリンパ節転移やその他の臓器に転移がないかを検索し、病期(ステージ)を決めます。

治療について

治療は、病期(ステージ)により異なります。手術によってがんを全て切除する外科的治療が望ましいとされていますが、それだけだと完治できないことが多く、進行しているがんの場合は放射線療法や抗がん剤などの化学療法を組み合わせて治療していきます。また小細胞がんは、進行が早く手術療法が難しいため、多くは放射線療法と化学療法で治療していきます。