JR「石橋駅」から
徒歩8分
運動誘発喘息
(アスリート喘息)とは
気管支喘息は、気管支の炎症で発作的な咳や呼吸困難が起こる病気です。
運動をする事で喘息発作が誘発されるものを運動誘発喘息と言います。
症状としては、運動開始から終了後にかけて咳や呼吸困難が出る即時型反応と、運動終了後数時間以上経過してから症状が出る遅延型反応があります。
推察される要因
- 気道内の温度の急激な変化
- 気道の水分喪失による乾燥
- 炎症性物質が産生され気道収縮が起こる
上記のような要因が考えられています。
運動誘発喘息の症状
運動を始めると、
- 咳が出る
- 息苦しくなる
- ヒューヒュー音がする
この様な症状でお困りの方は当院にご相談ください。
診断
- 詳細な問診(運動後の咳や呼吸困難感の有無)や喘鳴を確認します。
- 運動後に呼吸機能検査を施行し1秒量が10%以上の低下を確認します。
アスリート喘息
国際的なアスリートが、非競技者に比べて高い有病率で喘息を発症することが知られています。我が国のオリンピック派遣選手団の喘息有病率は11.2%〜12.9%と言われています。アスリートにとって運動時の咳や呼吸困難は選手生命を脅かす重要な問題であり、また的確な診断と治療で競技能力の向上も期待できます。一方、喘息治療薬の中には世界アンチドーピング機構が使用許可する薬剤/使用禁止する薬剤/申請で使用できる薬剤などに分けられており、専門医による適切な治療と管理が必要です。
運動誘発喘息があっても、適切な管理を行えば発作は起こりにくくなり、運動制限は必要ありません。運動誘発喘息の知識がないと、運動時の呼吸困難を病気として捉えられず見逃してしまい、競技を諦めてしまう場合もありますので、心当たりがある方はまず呼吸器科にご相談ください。
予防法
- 急激な運動をせず、しっかりウォーミングアップをする
- 温度変化や湿度低下で発作が誘発されやすく、マスク着用で加湿する
- 日頃から定期治療と運動開始前の薬物療法を行う
治療法
喘息の管理に準じて普段からコントローラーという薬剤を使用し発作が起こりにくい状態を維持することが重要です。
コントローラーには、吸入ステロイド・長時間作用性気管支拡張薬・ロイコトリエン受容体拮抗薬などが有用です。
また、運動前に短時間作用性気管支拡張薬やロイコトリエン受容体拮抗薬を使用し予防する方法もあります。