- 7月 29, 2026
🫃睡眠時無呼吸症候群に新しい治療法『ゼップバウンド』が保険適応に:適応条件やCPAPとの違いを解説💤

当院では、「睡眠時無呼吸症候群」の治療に力を入れており、前回のブログでは”CPAPの保険適応の緩和”についてお話しさせていただきました。
今回は睡眠時無呼吸症候群がある方で、特に”肥満”がある方に対しての新しい治療法が加わったのでお話しさせていただきます。
まず簡単な睡眠時無呼吸症候群のおさらいですが、「いびき」「無呼吸」「日中の眠気」「朝の頭重感」などがある場合には睡眠時無呼吸症候群が疑われ、睡眠時無呼吸検査を行い診断していきます。検査の方法と診断基準に関しては、2026/6/14記載のブログ📕2026年6月改訂、睡眠時無呼吸症候群のCPAP保険適応基準の緩和について📕をご参照ください。
睡眠時無呼吸症候群の診断がついた場合には、今まではCPAP治療を行う事がほとんどですが、肥満が原因で睡眠時無呼吸が起きている方には、『ゼップバウンド』という注射薬での治療も保険適応になりました。
【肥満と睡眠時無呼吸症候群の関係】
肥満=BMI(体重kg÷身長m÷身長m)が25以上の場合を言います。
肥満になると・・・
①首周りや舌の周囲に脂肪がつき、気道が塞がりやすくなり、いびきや無呼吸が悪化しやすくなります。
②内臓脂肪が多いと横隔膜と肺の動きが制限され酸素の取り込みが減り睡眠中酸素不足になりやすくなります。
【新しい治療薬💉セップバウンドとは??】
糖尿病の治療薬で『マンジャロ(一般名:チルゼパチド)』という注射薬がありますが、成分は全く同じで肥満症の治療薬として名前を変えて承認されたのが『ゼップバウンド(一般名:チルゼパチド)』となります。
「SURMOUNT-OSA試験」という大規模な臨床試験がおこなれました。
(対象)中等〜重症の睡眠時無呼吸症候群のある肥満症の患者様
(方法)ゼップバウンドを52週間使用
(結果)CPAPを使用していない患者様でも、体重が減少しAHI(無呼吸低呼吸指数)が平均25回/時間減少
上記結果を受けて日本でも睡眠時無呼吸症候群の患者様にも適応になりました。
【睡眠時無呼吸症候群に使用する場合のゼップバウンドの適応条件】
①中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群
②BMI:27kg/m2 以上の肥満症
上記の①②を満たし、適切な施設で食事療法、運動療法の指導を3か月以上実施しても十分な体重減少効果が得られない場合にゼップバウンド投与の適応となります。(適切な施設とは教育研修施設として認定を受けている施設を指し、現時点では大学病院や一部の専門医療機関が中心で一般のクリニックでは行えません)
当院では肥満症・睡眠時無呼吸症候群へのゼップバウンドの保険診療は行っておらず、専門機関にご紹介をさせていただいております。
【当院での流れ】
①受診:当院に睡眠時無呼吸症候群精査目的で受診
②検査・診断:簡易無呼吸検査、精密無呼吸検査を施行し中等症以上の睡眠時無呼吸症候群と診断
③治療:CPAP治療導入、またBMIが27以上の患者様でなかなか減量が難しくゼップバウンドの保険診療を希望される場合には、治療が受けられる提携医療機関にご紹介いたします。体重減少し睡眠時無呼吸が改善した場合には、CPAP治療を離脱できることもあります。
✋CPAPをしているが短時間しかつけていられない
✋CPAP以外の治療方法を知りたい
✋睡眠時無呼吸と肥満症の両方を治療したい
など疑問がある方は診察時にお気軽にご相談ください。
💫少しでも睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様がいなくなりますように💫