• 1月 17, 2026

💉喘息がある方の造影CT・MRI検査について:造影剤使用時の注意点💉

気管支喘息をお持ちの方が、CTやMRIの検査で造影剤の使用を勧められた時に、「造影剤を使っても問題ないのか?」「副作用は起こりやすいのか?」と不安に感じることがあると思います。今回は気管支喘息と造影剤の関係について、注意点や考え方を整理し、現在のガイドラインを踏まえて解説したいと思います。

【造影剤の種類は?】

CTでは「ヨード造影剤」、MRIでは「ガドリニウム造影剤」を使用して造影検査を行います。

【喘息の方が造影剤を使用する時の注意点】

気管支喘息の方に造影剤を使用した場合、喘息発作や蕁麻疹などのアレルギー反応や副作用がでる確率が、喘息ではない方と比較して副作用の報告頻度が高いとされています。

※副作用の重症度例

(軽症)嘔吐、掻痒感、鼻閉、局所の蕁麻疹

(中等度)全身性の蕁麻疹、喘鳴、呼吸困難

(重度)ショック、アナフィラキシー、喉頭浮腫、意識障害など。

【造影剤を使用するかしないかの判断】

《造影剤は使用しない場合》

①過去に造影剤に対する中等度、重度の急性副作用が出たことがある方

②気管支喘息で現在喘息症状がコントロールされていない方

《診断•治療上造影剤検査が必要な場合は慎重に検討して造影剤を使用することがある場合》

③過去に造影剤に対する軽度の副作用が出たことがある方

④気管支喘息の治療中で喘息症状が無い方

⑤無治療、無症状で5年以上経過している方

上記のように喘息の診断があると造影剤を必ず使用できないというわけではなく、『喘息が寛解しているか、現在の喘息の状態、過去の経過』から個々の症例で判断し、造影剤を使用する事の利益•不利益を慎重に判断していく事が大切です。

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ここからは、喘息の方に造影剤を使用するとなった場合に事前にアレルギー薬を投与するかどうかのお話です。

日本医学放射線学会から、2022/12/22にステロイド前投与薬は積極的に推奨することは不適切としながらも、患者様の状態をみて担当医の判断によりステロイドや抗ヒスタミン薬の前投与薬を考慮しても良いとしています。

(造影剤の急性副作用発生の危険が高い患者にやむを得ず造影剤を使用する場合は、危険性軽減のためステロイド前投与が推奨されていました。しかし、2018年の欧州泌尿生殖器学会では有効性のエビデンス乏しいと削除され、2021年の米国放射線学会ではエビデンス不足としながらも、多くの専門家がその有効性を信じており前投与を考慮してもよいとなった経過が反映されております。)

実際の検査の可否や対応については、診察時に主治医へご相談ください。

💫少しでも咳で困る患者様がいなくなりますように💫

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