• 3月 16, 2025
  • 3月 20, 2025

🌲花粉症(アレルギー性鼻炎)の内服薬🌳

3月になり、一気に花粉症の治療希望で受診する患者様が増えてきました。「花粉症のお薬はたくさんあるけどどれがいいの?」「花粉症のお薬で眠くなってしまうのだけど・・」 などの質問をいただくことが多くなりました。子供から大人までを悩ます花粉症・・・今日は花粉症に関してお話ししたいと思います。

【鼻炎の種類】まずは鼻炎に関しての簡単なご説明から。

①感染性:急性・慢性鼻炎、ウイルス性、細菌性

②アレルギー性:通年性(ハウスダストやダニ等)、季節性(スギなど植物性)、LAR、職業性

③非アレルギー性:血管運動性、好酸球増多性、薬物性、老人性などなど・・

大きく分けて上記の①〜③に分類され、一般的に花粉症と言われているものは②の季節性アレルギー性鼻炎に分類されているものです。

【アレルギー性鼻炎の診断】

問診や鼻腔内の観察で典型的な鼻粘膜所見と症状があれば臨床的に診断できます。また、非アレルギー性鼻炎と鑑別するために、採血を行いスギなどの花粉にアレルギーがあるのかを確認する方法もあります。(→当院でも採血でアレルゲン検査ができますのでご希望の方はお声がけください)

【アレルギー性鼻炎のメカニズム】

アレルゲン(花粉やハウスダストなど)が鼻粘膜に侵入すると、マスト細胞が反応してヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出され、鼻水・鼻づまり・くしゃみなどの反応が起こります。花粉症としては、下記のように季節により異なります。

春:スギ、ヒノキ、ハンノキ

夏:シラカンバ、イネ

秋:ブタクサ、ヨモギ

冬:スギ

【治療法】いよいよ治療に関してです❗️

<①抗ヒスタミン薬>

第1世代と第2世代があります。第1世代は初期に開発されたお薬で効果が強いですが、眠気などの副作用も強く現在はあまり使用されていません。現在は副作用を抑えて改良された第2世代のお薬が主流となっており、花粉症で受診すると最初に処方されることが多いです。

その第2世代のお薬の中でも飲んでいたら、 ”眠気を催すことがあるので自動車の運転をしてはいけない” お薬があるのをご存じでしょうか? お子様においても、内服の副作用で日中の眠気による集中力低下・判断力低下を起こすことがあるので要注意です。学校の授業でよく眠ってしまっているということもあります。下記に分類に分けて代表薬(商品名)を記載しておきます。

(1)⭕️自動車運転可能な薬剤(添付文書に注意記載なし)

ビラノア、デザレックス、クラリチン、アレグラ

(2)△自動車運転可能だが注意を要する薬剤

タリオン、アレジオン、エバステル

(3)❌自動車運転不可

アレロック、ザイザル、ジルテック、ルパフィン

➡︎基本的には、自動車運転をする方は(1)か(2)からお薬を選ぶことになります。その中でも1日1回のもの、1日2回のもの、空腹時に内服しないといけないもの、などがあるので患者様と相談し、症状やライフスタイルを考えながらお薬を選んでいきます。

<②抗ロイコトリエン拮抗薬>

ロイコトリエンは、アレルギー反応で放出され、血管を拡張・鼻の粘膜を膨張させて鼻づまりの原因になります。抗ロイコトリエン薬は上記を改善させ、鼻づまりに有効とされています。

<③ステロイド点鼻薬>

鼻の粘膜局所における炎症性物質を抑える作用があります。内服とは異なり鼻粘膜に直接噴霧するので全身的な副作用は少ないとされています。

<④舌下免疫療法>

スギ花粉やダニの成分を少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を緩和させる方法です。5歳から適応になり、スギ花粉が飛んでいない6月〜12月に開始します。こちらに関してはまた後日詳しく書きたいと思います。

<⑤抗IgE抗体:ゾレア>

12歳以上の重症のスギ花粉症の方が適応となり、2〜5月の花粉症シーズンに皮下注射をします(採血で総IgE値を調べ、IgE値と体重で投与量と投与間隔(4週間ごとか2週間ごと)が決まります)。高額なお薬であり、自己負担が高額になる方は年収に応じて医療費の助成を受けることができます。

※上記治療でも症状が強い時:セレスタミン

セレスタミンは、ポララミン2mg(第一世代抗ヒスタミン薬)とリンデロン0.25mg(ステロイド)の合剤になります。上記①〜④の治療をしていても症状がひどい場合に使用することがあります。ステロイドは強力な抗炎症作用をがありとても効果がありますが、長期服用をすると様々な合併症のリスクが上昇します(血糖上昇、骨粗鬆症、消化管出血、白内障、副腎機能低下などなど)。そのため、症状が強い時のみの頓服使用、連日内服するとしても1~2週間までとしておいた方が望ましいです。また、ポララミンが入っているため、内服中の自動車の運転は禁止となっています。

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花粉症のお薬には様々な種類がありますが、それぞれに効果や副作用、使用上の注意などがあります。当院では、”お薬の一覧表”を一緒に見ながら特徴を説明し、患者様にあったお薬を選んでいけるように努めています。分からないことがあればお気軽にご相談いただければ幸いです。

💫少しでも花粉症で悩む患者様がいなくなりますように💫

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