• 10月 5, 2025

🌲スギ花粉の舌下免疫治療🌲(12月までに開始しましょう)

毎年春になるとスギ花粉症の症状でお悩みの方が多いと思います。抗アレルギー薬を内服したり、点眼薬、点鼻薬で治療をするも症状がなかなか改善しない重症の方が増えてきている印象です。

花粉症治療には、「薬物療法」・「アレルゲン免疫療法」がありますが、今回はアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)に関してご説明したいと思います。なぜなら、もし舌下免疫療法を希望する場合には、スギ花粉が飛散していない6〜12月の間に治療を開始しないといけないからです。

【舌下免疫療法とは??】

アレルゲンであるスギ花粉を、舌下錠として毎日少量内服することで、体をアレルゲンに慣らしてアレルギー反応を起こさなくする治療方法です。

【治療期間】

スギ花粉が飛んでいない時期(6月〜12月)に開始し、3〜5年以上毎日舌下投与をします。その後中止した場合でも効果は7〜8年ほど持つと言われています。治療をやめてまた花粉症症状が出てきた場合には、再度舌下免疫療法を行うと効果が元に戻ると言われています。

【適応年齢】

5歳から65歳未満が適応となります。

【副作用】

軽症:口の中の腫れ、咽頭違和感、口内炎など。アレルギー症状

重症:アナフィラキシーショック、血圧低下、呼吸困難、喉頭浮腫

(重症の副作用が出た場合には中止し、再投与は行いません。)

【内服方法】

・毎日内服します

・舌下に1分間保持し、その後飲み込みます。

・5分間はうがいや飲食は控えます。

・服用開始前後2時間は、飲酒・運動・入浴を控えます。

・初日から1週間は初期導入量(2000JAU)、2週間以降は維持量(5000JAU)を舌下投与します。

【その他の注意点】

・舌下免疫療法施行中でも他の花粉症のお薬は内服可能です。

・ただし内服のステロイド剤(セレスタミンやプレドニン)は、効果を弱めてしまうために併用を控えることが推奨されています。※ステロイド点鼻や点眼薬の併用は問題ありません。

・長期間内服を中断してしまった場合には初期投与から再開となります。

【当院での導入方法】

①初診:

問診、診察、採血でスギにアレルギー反応があるか確認(他院の採血結果でも可能です)

②2回目:初回投与

診察、体調がよければ舌下投与し、アレルギー反応が出ないか30分間院内で経過観察。アレルギー反応がなければ1週間分初期量(2000JAU)を処方するので、翌日からは自宅で舌下投与をします。

③3回目:初回投与から1週間後に再診

診察、体調がよければ維持量(5000JAU)に増量し処方します。

上記流れとなります。

毎年スギ花粉症症状に悩んでいる方で、舌下免疫療法をご希望の方はお気軽にご相談ください。

💫少しでもスギ花粉症で悩んでいる方がいなくなりますように💫

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