- 7月 29, 2025
🚭タバコが喘息に及ぼす悪影響🚭

当院で喘息と診断された方の中で、喫煙をしていた方も多くいらっしゃいます。今回は、「喘息をお持ちの方」「家族に喘息の方がいる方」にとって、煙草がどのような悪影響を及ぼすのか、なぜ禁煙しないといけないのか? をお話ししたいと思います。
【喘息とは?】 簡単にお話しすると・・・
気道(空気の通り道)にアレルギー性の慢性的な炎症が起き、咳や息切れ、呼吸困難が起こる病気です。炎症が起こることで過敏になり咳が出たり、気道が狭くなりひゅーひゅー音がしたり、息苦しくなります。一番の基礎となる治療は、吸入薬です。吸入する事で、お薬を直接炎症のある気道につけて、炎症を抑え、気道を広げて治療をします。
【タバコが喘息に与える悪影響】
①気道の炎症を悪化させる
タバコの煙には数百種類の有害物質が含まれており、その中には気道の粘膜を刺激し、炎症を悪化させる物質が多数含まれています。せっかく吸入薬で炎症を取り除いても、タバコによる煙で強い刺激が加わり、再び炎症が引き起こされてしまい喘息が治らなくなってしまします。
②吸入薬の効果が弱くなる
喫煙をしていると、吸入薬の効果が出にくくなることがわかっています。
③喫煙が喘息発作の回数や重症度を増やす
喫煙者は、非喫煙者に比べて、喘息の発作が起こりやすく、また重症の発作を起こしやすいことが分かっています。
④受動喫煙でも悪影響がある
本人が喫煙していなくても、周囲の人がタバコを吸っていると、喘息の症状が悪化することがあります。特に小児喘息では、家庭内での受動喫煙が喘息発症や悪化の大きな原因となることが知られています。自分の周りの大切な人を守るためにも禁煙をお勧めします。
【禁煙のメリット】
・咳や痰の改善
・喘息発作の頻度の減少、発作の程度が軽くなる
・薬の使用量の減少
禁煙することで気道の炎症が徐々に落ち着き、発作も起こりにくくなります。
【まとめ】
喘息をお持ちの方にとって、タバコは喘息悪化の大きなリスクとなりますし、治療効果も下げてしまいます。自分のためにも、周囲の大切な人のためにも、禁煙をしましょう。禁煙をすることで咳や痰が改善し、格段に過ごしやすい明るい未来が待っています。
💫少しでも咳で困る患者様がいなくなりますように💫